
つい不祥事が気になってしまう
あなたは、ゴシップネタをついつい見て、自己嫌悪に陥ってしまうことはないですか?
とんでもない犯罪、芸能人の不倫やメディアには映らない裏の顔…
気づけばネット記事のページを開いてしまっている。
そこにつく無数の匿名アカウントのコメントも眺めてしまっていまう。
普段からそういう話題が好きな人もいるでしょう。
しかし真面目なあなたは
「また無駄な時間を過ごしてしまった…」
「わざわざ他人の不幸を見るなんてダメな自分だな」
と自己嫌悪に陥ってしまう時があるのではないでしょうか。
しかし、見下される人はこうした記事に惹かれやすいのです。
日々見下され、こうはなるまいと日々「見下し」に敏感になってしまう人が気にしてしまうのも無理はありません。
ではなぜ、ついつい見てしまうのでしょうか?
気にしてしまうのは当然
なぜ、見下される人ほどゴシップネタや不祥事が気になってしまうのか?
それは、それほど妬みが強いからです。
ここでいう妬みとは、誰もが抱く自然な感情です。
言われてみれば、当たり前なことですね(笑)
ただ、もう少し掘り下げてお話をしたいと思います。
こんな実験があります。
健康な大学生に、自分を主人公としてこんなシナリオを読ませたそうです。
・あなたより優れた特性や物を持っている人たちがいる
・その人が何らかの原因で不幸になってしまう
この実験では、そのシナリオを読んだ時の脳活動への影響を調査したのです。
その結果、妬みの強い人ほど脳の「前部帯状回」が強く活動していることがわかりました。
更に、人の不幸に喜びやすい人ほど脳の「線条体」が強く活動していたのです。
そして前部帯状回の活動が高ければ、線条体の活動も高い相関関係にあったのです。
参考: 妬みや他人の不幸を喜ぶ感情に関する脳内のメカニズムが明らかに-国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
つまり、人の不幸を見て安心したり、喜んだりすることは脳科学的にも証明されているのです。
例えば人望もお金も権力も全て持っているような芸能人。
そんな人がほんの少しのきっかけで一気に世間からの評価が下がりスポンサーからの契約が次々と打ち切られワイドショーでは痛烈に批判される。
そんな哀れな状態を見てどこかほっとしてしまう….。
「妬み」「人の不幸を喜ぶ」と悪く言うような言葉を使いましたが、決してあなたを責めているわけではありません。
妬まなければやっていけないほど、人の不幸をみて安心してしまうほどあなたは辛い思いをしてきたということです。
ゴシップ好きは性格が悪い?
世間では、よくゴシップネタを見る人は
「自分に自信が持てない人」
「人生が充実していない人」
と言われています。
確かに言っていることは間違っていません。
自分に自信を持ち、生活が日々満たされれば、人の不幸への興味は薄れることでしょう。
しかし、それは一朝一夕で出来るわけではありません。
日々見下され、プライドもズタズタにされてきた。
それが現在進行形で続いている。
そんな状況下で自信を持つのは至難の業でしょう。
そんな状況下で人生を充実させるどころじゃないでしょう。
もちろん世の中には人の不幸を平気で喜び罪悪感を一切持たない人もいます。
でも、あなたは人の不幸を見て安心する自分を責めてしまっているのではないでしょうか。
それは、人の不幸を見なければやっていけないほどあなたは苦しみを抱えているということです。
かんかん照りの砂漠の中を水なしで生きれる人などいないのです。
まずは触れない
辛い環境の中でゴシップネタをどうしても見てしまうのは仕方ないこと。
しかし、やはり見続けてしまえば心身に影響がおよびます。
SNSやネット記事でネガティブな記事を読むことを「ドゥーム・スクローリング」といい、精神や睡眠に悪影響を及ぼすそうです。
そのため、情報に触れる時間を減らすことは大事でしょう。
ネットでゴシップの検索をしないことは重要ですが、SNSを使う時も注意です。
あるSNSでは開くだけで怒りや不安、対立を煽るようなつぶやきや広告がすぐ目に入ってしまうようなアルゴリズムになっています。
ゴシップネタとも常に隣り合わせです。
出来るだけ触れないため、私は興味のあるジャンルの電子書籍を読むようにしています。
「本を読む」ことで知識や達成感が得られますし、昔の本であれば数百円で買えるのでコスパも良いです。
また、スマホの電子書籍であればSNSを開く時間を減らすことができます。
この時、変に難しい本ではなく自分が読めるレベルのものにするとよいでしょう。
ただし、ついゴシップネタを調べてしまってもそんな自分を責めないでください。
人間は危険を避けるためにネガティブな情報を得て生きのびてきた生き物です。
見下される人でなくても、そういった情報を見ることは自然なことなのです。