気がつくと「すみません」
すぐに「すみません」と謝ってしまう。
少しのミスだけで過剰に謝ってしまう。
それどころか、何もしていないのに息をするように謝ってしまう。
あなたはそんな「謝り癖」はありませんでしょうか?
謝り癖が強いと見下される要因になってしまいます。
謝り癖が強くなった要因はさまざまだと思いますが、その1つは子供の頃から人の顔色を伺うような人生を送ってきたからかもしれません。
小さい頃から容姿や体格の小ささだけで見下されたり、時には脅すふりをされて笑われた。
学校のクラスメイト全員のチームプレイが求められる場面で、何回もミスをしてしまって周りから責められた。
大人になって向いていない仕事で過剰に厳しい人間関係に囲まれたことで
「自分はダメな人間だ」
という価値観が身についてしまった。
その時反射的に言い続けた「すみません」という行為がやめられないのかもしれません。
すぐ「すみません」と言ってしまう人に対して
「そうやってすぐ謝るから見下されるんだ」
という人もいますが、実際は
「見下され続けたから謝り癖がついてしまった」
という逆のパターンだって考えられるでしょう。
今回は、そんな謝り癖を減らす方法をご紹介します。
すみませんと謝るのは実は自分のため
何事にも「すみません」と謝る、その振る舞いは一見他人の気持ちを考えた優しい行為に見えるかもしれません。
しかし、実際はもう1つ理由があります。
それは、自分のためだという点です。
「すみません」ということで自分の罪悪感を減らすことが出来る。
また、謝罪の気持ちを伝えれば相手の批判が減るのではないかという考えから謝っている場合もあります。
怒られる時って不快な感情が生じますよね。
不快な感情は私たちの脳にある「扁桃体」がそう判断した時、身体へ症状を表します。
扁桃体は、何かを見たり聞いたりしたとき、その情報の内容というよりも、それが自身の命に関わるものであるかを一瞬で評価します。刺激に対して扁桃体が「不快」と判断すると、「視床下部」というところからストレスホルモンが分泌されます。その結果、血圧や心拍数が上がったり、筋肉が緊張したりといった自律神経の反応(=交感神経の緊張)が起こり、それに伴って動悸や手足の震え、発汗、吐き気といった身体症状が現れます。これが、いわゆる情動反応(闘うか逃げるか反応)です。
引用元: 心療内科の治療で重要な「扁桃体」とは?-ベスリクリニック
そのため、相手からの批判で身体や心にダメージがいかないための防衛手段として反射的に謝っているのかもしれません。
しかし、謝れば相手の批判がなくなったり、場が落ち着くとは限りません。
よって、なんでもかんでも「すみません」と謝る行為は、相手のために行う優しい行為だ。
という考えを捨てていくことが脱謝り癖の第一歩です。
無駄な「すみません」を減らす努力
「すみません」と言ってしまう癖をすぐに無くすのは難しいかもしれません。
そのため、まずはその一言を減らしていきたいものです。
その場合は少し間を空けれから話す勇気をもつことをオススメします。
どういうことかというと
「すみません」を言う審議時間を数秒設けるということです。
例えば、上司から「こうした方がいいんじゃないの?」というキツい口調で指摘があったとして
そしたら、その指摘に対して自分で数秒間審議時間を設けます。
ここで、真剣に考えるような仕草や雰囲気を少し出すと良いでしょう。
そして
「はい、わかりました」
と一言で済ましてみる。
どう考えても「すみません」と言わなければならない場合は、冷静に言う。
この特訓を日々の日常会話の中で繰り返すことで謝る回数を減らすことを試みてみるのです。
支配欲が強い人間には要注意
しかし、中にはその「すみません」の審議時間をも与えない人がいます。
例えば、少し間違えた発言をしてしまっただけで
「今のはどういうこと?言ってみて?ん?」
と考える仕草など一瞬の隙を与えずに相手を問い詰める。
何が何でも「すみません」と言って相手に謝らせないと
気が済まないタイプです。
このように、あなたをコントロールしようとする、支配欲が強いタイプの人には要注意です。
そのような人とずっといると謝り癖が板についていくのは当然です。
むしろ、その人があなたから「すみません」を無意識に引き出しているといってもよいでしょう。
ハッキリ言ってしまうと、その人からすればただ支配欲や優越感をを満たす「餌」にすぎません。
もちろんそのような方の中には、そういう性格に悩んでいる人もいます。
そして、その人も上司や親に、同じようなことをされてその仕草が身についてしまったのかもしれません。
とはいえ、他人を変えることは難しいので、その人に対する「すみません」が辞められない自分を責めないようにすることも必要です。
そして、出来るのであればそのような人から距離を置いていくことをオススメします。