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見下され過敏

誰かに少し見下されただけで落ち込んでしまう。

あなたは、そういった経験はありますか?

例えば、うまくコミュニケーションできず鼻で笑われただけで傷ついてしまう。

ちょっとからかわれただけで傷ついてしまう。

そしてずっとそのセリフ、表情、シーンがその後何日、何ヶ月後、何年後も思い出してしまう。

ひどいと、フラッシュバックしてしまい怒りと悲しみが湧いてしまう。

世の中には、様々な辛い体験をした人がいますよね。

虐待、いじめ、DV…。

聞いているだけで耳を塞ぎたくなるような体験。

それらも当然苦しみの一つですし対処するべき問題です。

でも、自分はそういった体験があまりない。

また、ないわけじゃないけど世間で聞くような酷いことまでされたわけじゃない。

ただ、他人から見下されただけ。からかわれただけ。

周りに相談してみても

「それだけで傷ついたの?」

「考えすぎだろ」

と言われてしまう。

さらには

「お前なんかバカにされて当然だろ」

と酷い言葉まで返ってくる。

そしてその言葉にも傷ついてしまう。

そんな自分は弱いのかもしれない…。

こういった話に当てはまるのであれば、あなたは「見下され過敏」かもしれません。

今回は、なぜ見下され過敏になってしまったのか?というお話をしていきます。

見下され過敏になった理由その1

では、なぜ「見下され過敏」になってしまったのでしょうか?

その原因は多岐にわたり複雑なものと思いますが、その1つは

昔から色んな人から散々見下され続けた

可能性が高いからです。

そのため見下されないように、常に周囲を警戒してしまうのです。

よく、見下される人ないしは生きていて辛いと感じている人は

「他人を信用できない」

という悩みを抱えている人がいます。

周囲はある程度信用した関係を築けている。

なのに自分は周囲に心を開けない。

そんな暗く孤独な自分を嫌悪してしまうのです。

でも、考えてみてください。

小さい頃から周りに見下され続け、バカにされ続けてきた。

どこへ行っても、場所を変えてもそのような人が必ずいた。

そんな人生を歩んでいれば、信用できなくて当然なのです。

逆に言えば、周りの人はそれだけ警戒しなくていい「安全」な人生を歩めているにすぎません。

もちろん、その周りの人にも全く警戒心なく生きているわけではないでしょう。

しかし、あなたは強く警戒しなければならないほど見下され続けてきたのです。

そんな警戒は決して悪いものではなく、あなたの心が

「この人はあなたを傷つけるかもしれない」

と過去の経験から察知してアラートを鳴らしてくれているのです。

見下され過敏になった理由その2

見下され過敏になってしまった理由として、もう1つ欠かせないものがあります。

それは、脳の扁桃体が敏感ということです。

扁桃体は脳の中にある危険を察知する豆のような物体のもの。

扁桃体の話は「すぐ謝ってしまう」でもお話ししています。

今回は、生きづらさ専門カウンセラーであるしのぶかつのりさんの記事を用いてお話しします。

しのぶさんは以下のように、扁桃体は「敏感肌のような体質」のようなものと述べています。

扁桃体の敏感度は、
幼少の頃にほぼ決まってしまうと言われています。

そしてその敏感度は、
変えられないと考えられているのです。

つまり、

“敏感肌” という体質があるように、
“敏感扁桃体” という体質なのです。

にもかかわらず。

なぜか扁桃体の敏感度は、
気合いと根性で何とかなるような気がしてしまう。

(中略)

『扁桃体が敏感な人』が、
『扁桃体が丈夫な人』と張り合うということ。

それは、敏感肌の人が、
丈夫な肌の人とビンタ合戦をしているようなものです。

引用元: 張り合わない-Brain With Soul

この話は「見下される」ことにおいても同じです。

この世界の多くの人にとって「見下される」というものは「腹の立つ行為」です。

そして、逆に言えば「腹の立つ行為」レベルにしか感じられないのかもしれません。

具体的に言えば友達や家族に愚痴れば解決する程度のことということ。

その一方で、「見下されサバイバー」からすれば1つの大きな「脅威」なのです。

それだけでオドオドしてしまう。

頭の中がそれでいっぱいになってしまう。

仕事や趣味にまともに手がつかなくなる。

心が苦しくなってしまう。

自分が崩れてしまうような感覚がしてしまう。

日常に大きな影響を及ぼしてしまう。

そして、そこからさらに「見下される」要因を作ってしまう…。

まさに、ちょっとした刺激で肌に悪影響を及ぼしてしまう「敏感肌」と同じです。

そんな敏感肌な人に対して

「お前の努力が足りないから敏感肌なんだ」

とは、まともな人であれば言わないでしょう。

しかし、しのぶさんも言っていましたが、なぜか扁桃体が敏感な場合は同じような対応はされません。

努力で何とかなると勘違いされてしまうのです。

「見下され過敏」は自分の責任ではない

「見下され過敏」になってしまったのは環境や扁桃体が1つの要因になっていることが分かりました。

つまり、決してあなたが弱いからではないのです。

少し見下されただけで傷ついたり、オドオドしてしまうのはあなたの責任ではありません。

もし、あなたがなよなよしてしまう自分を情けないと感じているのであれば。

「自分は「見下され過敏」な体質なんだ」

「敏感肌みたいなものだな」

と受け入れてあげてください。

そして、見下され過敏なまま今日まで生きてきた自分を労ってあげてください。

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