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見下される人には「誘いにやたらと乗ってしまう」という悩みがあります。

これは「誘いを断れない」とは違います。

もちろん、それも1つの悩みで、見下される人がよくもっているものです。

しかし、今回は「乗ってしまう」というまた異なる問題です。

優先度の高い用事があればきっと断っている。

でも機会があれば乗ってしまう。

だって、誘ってくるのはいつも見下してくる友達。

バカにしてくる友達。

乗っても嫌な思いをするだけ。

いい加減に縁を切ろう…。

決めた。これからは自分のために生きよう!

その時、電話がかかってきて…。

「今度飲みに行くけどお前も来る?」

….。

「うん、行けるよ!」

あ、乗ってしまった。

あれだけ切ろうと思ったのに…。

どうしても誘いに乗ってしまう。

そして、結局いつものようにバカにされ、いじられ、ひどい扱いを受けてしまうのです。

誘いに乗ってしまう原因

なぜ誘いについつい乗ってしまうのか。

それは、

あなたの心がそれほど傷ついている

からです。

見下されサバイバーは、人間関係になかなか恵まれません。

この人なら良さそうだなと思っても、数日後にはいじられる。

バカにされる。

いいように使われる。

どんなことでも最終的に見下される。

それがどこでも、いつでもそういう環境だった。

そんな状態です。

そのため心は常に孤独で、癒えることなく傷ついたままです。

しかもそれが当たり前だったため、本人も自覚できないのです。

そんな心の状態では、無意識に自分に構ってくれる人や頼ってくれる人、受け入れてくれる人を常に探し求めています。

そんな中、誘いが来れば誰だって乗ってしまうのではないでしょうか。

また厄介なのが、その誘いに乗ることでその傷が癒えることです。

この傷の癒え方がとても強力なのです。

孤独だった心や承認欲求、自己顕示がジュワ〜ッと満たされます。

その誘い相手は決して良い人ではなく、それどころか明らかに普段から自分を見下しバカにする人です。

それなのに、まるで日がカンカンに照る砂漠の中で水を飲んだかのように生き返った気分になるのです。

といっても一緒に遊んでいるその周りの人は同じように感じてはなさそう。

それは、あなたの心の傷がそれほどまでに深いためなのです。

一方で周りの人は、見下されることはそこまでなく、基本的に恵まれた人間関係に生き、自尊心が健全に育ちました。

そのため、大きな不満があれば

「なんであんなヤツと遊ばなければいけないんだ。」

「さっさと気の合う人を探そう。」

と判断できます。

別にその人たちとの人間関係がなくても、別の気の合う人間関係と遊べばよいからです。

そのため、なかなか人間関係に恵まれてこなかった人が相手からの誘いに弱いのは当然のことなのです。

誘いにやたらと乗るのを防ぐスタートライン

やめた方が良いのは分かってるのに誘いに乗ってしまう。

どうしたらそれを防げるのか。

そのスタートラインは、自分が傷ついていることを自覚することです。

実は私もこんな偉そうなことを言っていますが(苦笑)、この問題は今も苦労しています。

なぜなら先ほども申した通り、心の傷の癒え方それほどが強力だからです。

ただ自分が傷ついている自覚を持ってからは、

「ああ、私は寂しいのか、傷ついてるんだな」

とメタ視点で自分の心を眺めるようにしています。

そして一呼吸おいてその返答をするようにしています。

そうすることで心の傷による感情に振り回されず、あくまでも自分の意思で「誘いに乗る」という選択ができます。

人間は、自分の意思で決めることである程度覚悟が決まります。

損をしても「まあ自分が決めたことだしな」となるので後悔が小さいんですね。

その自分の意思で決めるには、スタートラインである心の傷を自覚することが重要なのです。

人間関係はトレードオフ

この記事は

「自分が不満と感じる人全ての誘いを断ろう!」

と全人間関係の断捨離を推奨しているわけではありません。

人間関係である以上、人と関わる以上不満はほとんどの場合で生じるからです。

これは、あなたの苦しみを決して軽んじているわけではありません。

ただ、苦しみが1ミリもない人間関係は存在しないのです。

でも世間では、そんな不満は多少あっても自分の我慢できる範囲で妥協しつつ生きている人がほとんどです。

もちろん、結婚して何十年経ってもお互い不満が全くなさそうな夫婦のような理想の人間関係もありますが、それは稀でしょう。

また、その人たちの間で摩擦が全くなかったわけではないでしょう。

そうなると、結局人間関係というのは不満と快感のトレードオフです。

誘いに乗り、寂しさを解消しそこで生じる不満を我慢するか。

はたまた寂しくなるけど、1人の時間を増やしたいか。

自分にとってどれくらいのバランスが良いかを見極めることが、「誘いに乗る」「乗らない」判断の鍵になるのではないでしょうか。

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