仕事ができなければ見下される
人から見下される、バカにされる原因の1つとして
「仕事ができない・遅い」
というものがあります。
以前のコラムでも述べた通り世の中では、嫌なことを嫌と言えないような、世間では「当たり前」に出来ることができないと嫌われてしまいます。
そしてあなたに対して「バカにする」「なめる」行為が正当化されてしまいます。
「仕事が遅い」もそうで、「遅い」「早い」というものに絶対的な尺度はないのですが、
世間では「普通の人(大多数)」が出来るくらいの仕事のペースを基準に、それより遅いと「仕事ができない」と言われてしまいます。
このような悩みに対し、世間はそのまま「仕事のペースをあげよう」といいます。
確かに仕事を効率よくこなしたり、出来る様に努力をしたり、ペースを上げて行うことは大事です。
しかし見下される人で仕事が出来ず悩んでいる人のなかには、単に業務の能力問題だけではない、とても辛い理由が隠されているのです。
モチベーションを下げてくる人
見下される人、特に「見下される素質」を持つ人のそばには異常に厳しい人がいることが多いです。
例えば
たまたま少し作業の手順を間違えただけで
「違う!!!!」
と大声で注意してくる。
仕事が遅い・出来ないことをいい理由に、異常に厳しく接してくるのです。
自分が仕事できないのは事実なので、周りもそんな様子を苦笑いするだけで大きな問題になりません。
確かに、明らかにやる気のない人に対しては厳しく接さざるを得ない場合もあります。
しかし、真面目にやっている人たちにとってはそんな接し方をされても苦しい以外何も得しません。
百害あって一利なしでしかない。
それゆえに害だけは受けていますから、仕事のペースもパフォーマンスも落ちていきます。
しかし「異常に厳しい」ので当然落ちた仕事のペースにも
「早くしてよ!!!」
と、少しでも遅い動作であろうなら、とことん急かされてしまうのです。
ペースが落ちる理由が自分にもあることを考えることもない。
あまりにも理不尽な厳しさなので、こちらも少し抵抗すると
「仕事なんだから「出来て」当たり前でしょ!」
という上っ面だけの正論を言い放つ。
そこまで言うからにはそれを言っている本人は自分に厳しいかと思いきや、そんなことはない。
自分のミスは黙りこくるか、軽い謝罪で済ましてしまうのです。
仕事が遅いのは他でもない本人が一番わかっている。
そのため、どれだけバカにされても言い返せない。
言い返さないので、あなたに対する批判・いじりはどんどんエスカレート。
しまいには、そのうち仕事と無関係のプライベートな事まで馬鹿にして否定してくる。
そんな中で仕事をこなすという苦痛。
いくら努力して結局仕事を早くしてもバカにされる。
あなたのモチベーションを下げながら、それが原因で落ちていく仕事のパフォーマンスを他人事のように批判する。
それは、自分でわざと枯らした植物に対し
「なんで枯れてるんだ!もっと成長しろ!」
と言っているに過ぎません。
仕事のペースよりも大切なこと
この話は
「仕事が遅くてもできなくても大丈夫!」
というものではないことはあなたならお分かりいただけると思います。
会社という組織で働く以上ある程度のペースは必要です。
どうしてもペースがあがらないなら、それはあなたにとって向いていない仕事なのかもしれません。
その場合は
自分のペースで仕事ができる環境
が必要になっていくのかもしれません。
以前の社会では、集団で働くのが当たり前でした。
今もまだまだそういう社会ではあります。
しかし、時代は変わりつつあります。
1人でできる仕事をしている人も少なくありません。
もちろん、こんなご時世ですので無責任なことは言えません。
しかし、もし仕事が遅いと感じるのなら。
なかなか改善できないのであるのなら。
遅いことで周りの人間関係に悩んでいるのであれば。
「環境」を少しずつ変える良いきっかけなのかもしれません。