「なんで言い返さないの?」と言われてきた人生
どの集団に属しても見下されてしまう。
学校、習い事、アルバイト。家族でさえあなたをバカにする。あざ笑う。
更には年上だけでなく、後輩や子供などの年下にも見下されてしまう。
他の人と同じ、特になんともない反応をするだけで笑われてしまう。
見下されるのがただただ辛い。そう思ってその悩みを家族に話してみる。すると
「そんなことで悩んでいるの?(笑)」
「だってお前オドオドしてるもん。見下されるのは仕方ないだろう」
と自分が一番理解している「事実」を言われてしまう。更には
「何でそこで言い返さないの?あなただって原因があるんだよ」
と怒られてしまう。
あなたはそんな経験はありませんか?
私だって言い返せていたら言い返せている。
でも、それができないから困っているのに…。
何で誰も理解してくれないのだろう。
とても苦しい状況ですよね。
自分は本気で「見下される」ことに関して悩んでいる。
なのになぜ周りの人は少しも理解してくれないのでしょうか?
「戦場」だったあなたとそうじゃなかった世間
「見下される」悩みを理解してもらえない。それは
世間とあなたの生きている世界が全然違うから
です。
あなたの今までの生涯を振り返ってみてください。
幼い頃から、たくさんの人に見下されてきました。
その原因は、生まれつきの性格や体格など様々なものがあるでしょう。
見下されることで、ほんの少しのミスでも怒られたのかもしれません。
相談してみても軽く「言い返せばいいじゃん」と一蹴されてしまったかもしれません。
どんどん自信を無くし、振る舞いが挙動不審になってしまったあなたを周りの人は見下してきました。
そんな自分を直そうと、見下されないように常に注意しながら生活をしてきました。
でも、どう努力しても見下されてしまう。
頑張って言い返そうとしても頭が真っ白になり言い返せない。
反抗しようとすると「あぁ?」と脅され、しり込みしてしまう。
こちらは真剣にやっていることでも鼻で笑われたり、怒られてしまう。
その経験からさらに気を張り詰め、見下されないように努力する…。
それも、周りの助けが一切なく孤独でやっていくしかなかった。
あなたの生きてきた世界は常に見下されないように相手と向かい合わなければならない「戦場」だったわけです。
対して、周りの人はどうでしょうか?
小さい頃から何なく健全な人間関係を築くことができた。
多少何かミスをしても、周りは良い意味で笑って許してくれた。
自分の気持ちをありのまま表現することが許され、自尊心が健全に育っていった。
腹が立つことがあれば、怒りの感情を健全に出すことができ、はっきり言い返せた。
悩みがあれば相談することができ、手を差し伸べてくれる人がいた。
そして今も「ありのままの自分」でいることを許されている…。
もちろんこれは極端な例ですし、このような人生を否定しているわけではありません。
また、楽に生きているといいたいわけではありません。
ただ、その人が生きてきた世界は「戦場」と言えるほど過激ではない。
また、抱えている悩みが世間一般で理解される程度の悩みであったということです。
そして、そういう人を多く占めているのがこの社会なのです。
一方で「見下される」という悩みを抱えている人はそう多くありません。
つまり、あなたの住む世界とこの社会の多くの人の世界は、同じ場所でもまるっきり違うということ。
あなたと世間は「少し」ではなく「まるっきり」違う
ここで重要なのは、「まるっきり」違うことなのです。
「少し」ではありません。
「まるっきり」「全然」違うのです。
もしあなたが「見下される」悩みを誰にも理解されず、苦しんでいるのなら。
ぜひこのことを意識してみてください。
毎日顔を合わせている家族でも。
同じ校舎の中で共に同じことを学んできた友人でも。
いくらその人と趣味が同じでも。言葉が通じても。
その人の生きている世界とあなたの生きる世界は全然違うのです。
だからあなたの「見下される」悩みを多くの人に理解されないのはあなたが悪いからではありません。
もしあなたが「見下される」という悩みを理解されずに辛い思いをしていたら、このように考えてみてください。
「あぁ、この人と私は生きている世界が「まるっきり」違うのだ」と。