利用されてきた人生
見下されることに悩む人は、仕事や学校で都合よく使われてしまうことがあります。
例えば、
・給料以上の仕事をさせられてしまう。
・先輩にこき使われる。
・お金や物を貸したあと返してくれない
・イライラした時に八つ当たりされる
・いじられキャラでおもちゃのようにされる
あなたにもこのような経験はないでしょうか。
これだけでも辛いのですが、周りに話しても共感してくれません。
それどころか
「怒ればいいじゃん」
「時にはしっかり断らないとダメだよ」
と説教されてしまう。
それもそのはず、周りはそこまで利用された経験がないからです。
生まれて見ず知らずのうちに人並みの「断る力」を身につけている。
そのため、苦しいほどに利用される人の気持ちがわかりません。
それどころか、断れないなんて情けないとしか思えない。
利用される苦しみと理解されない苦しみ。
いいように使われる人は、そんな二重苦に挟まれてしまうのです。
いいように使われる本当の理由
このような原因として、よく言われているのは
「優しすぎるから」
「人に嫌われたくないから」
というものです。
それは確かに一つの要因です。
明らかに理不尽なことをされても怒らなければ、利用する相手は
「この人には何してもいいんだ」
と感じてしまい、それにつけどんどん利用していくでしょう。
しかし、それが「優しすぎるから」という理由に共感半分、疑問半分の人もいるのではないでしょうか。
その疑問とは
「私ってそんなに優しいかな…?」
というもの。
心の中では腹も立っている。
時々口も悪くなるときもある。
性格は悪い方だと思う。
そんな自分は優しいとは思えないのです。
また、できるなら人には嫌われたくはないけど、そういった感情ともまた違う。
ここで、あなたが本当に優しい人かどうかというのはともかく。
これらの理由に心当たりが全くないわけでもなければ、少なくとも「他人に優しく振る舞っている」のは本当なのかもしれません。
では、なぜ他人に優しく振る舞いすぎてしまうのか?
それは
「人の不機嫌や怒りそのものがめっぽう嫌だから」
かもしれません。
もちろん、人の不機嫌や怒りが好きな人はなかなかいないでしょう。
しかし、普通に嫌なのではない。
人一倍、いや何倍も不機嫌が嫌いなのです。
例に挙げると、自分と明らかに無関係なことで不機嫌になっている人をみるだけでもびくびくしてしまう。
少し相手が声を荒げただけでも、迎合してしまう。
だから自分の出来る範囲でも不機嫌にさせないような振る舞いをしてしまうのです。
これは「他人から嫌われたくない」とはまた違います。
不機嫌な人がそばにいることで、自分の安全が脅かされることがめっぽう嫌ということなのです。
その原因として、過去に誘いや指示を断った等で嫌な思いをしたからと考えられます。
あなたの子供の頃、周りにこのような人はいませんでしたか?
・断るとオーバーに「ええ〜いらないの?」と言う。
・そして「あっそ!」と明らかな嫌味を返される。
・また、抵抗すると「あぁ?」「おい!」と強い声で脅し無理矢理でも従わせる
といったような人です。
このような精神的に苦痛を感じる経験から、人の不機嫌がひどくトラウマになってしまったのかもしれません。
そのため、多少理不尽でも指示に渋々従わざるを得ないのです。
いいように使われない現実的な方法
どこにいってもいいように使われてしまう。
もし強く悩んでいるのであれば、信頼できる人に打ち明けてみるのも手です。
しかし、どこへいっても見下されてしまう素質を持ってしまっている人もいます。
であれば、完全に「いいように使われる」ことを避けるのは難しいのかもしれません。
もしそうであれば
ルールがしっかりしている場所や集団に属する
ことを考えてみることをおすすめします。
例えば仕事ならば、転職や部署の異動希望なども視野に入れるということです。
なぜかといえば、ルールがしっかりしているということは「感情」より「理性」が優先されているということだからです。
いいように使われることは主にその人の勝手な感情やエゴによっておきます。
しかし、そこに「規則」があればその感情による行動をブロックすることができ、いいように使われることを防ぐことができます。
例えば、月に何十時間も残業させられる。
それでいてサービス残業が当たり前で残業代も出ない。
これは所謂「ブラック企業」があなたを明らかにいいように使っているといえるでしょう。
しかし、近年はハラスメントや残業に対する世間の目が厳しくなっています。
そのため、ルールを守る会社は増えてきています。
そのようなしっかりとした会社に転職して、「まだマシ」な状況にすることも考えてみてもよいのかもしれません。
見下される人はどうしてもいいように使わてしまう人が多い。
先ほどの繰り返しになりますが、それが生まれつきの素質であるならば完全な回避は難しいのかもしれません。
なので、少しでも自分ができる「抵抗」をしていく。
これが「どうしても、いいように使われる人」の現実的な戦い方ではないでしょうか。