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いじられるのは冗談なのか?

いじりを冗談で済まされる

「いじられキャラ」で悩んでいる人も、かつては腹が立ち抵抗したことが一度はあるかもしれません。

しかし、その抵抗も以下のような返しで無にされてしまったことはないですか?

「なんでそんなに怒ってるの?冗談も通じないんだね」

「○○って言っただけじゃん!」

それは「いじり」は世間では「笑って受け入れるべきもの」とされているからです。

それは主に、テレビをつけるとよく分かります。

芸能人がトーク番組などで司会に顔や容姿を馬鹿にされ、笑いながら返す。

スタジオ内には笑いが響き渡り、怒る人は誰もいない。

世間で多くの人が知っている人たちがそれくらいの「いじり」は平然とやっているのだから、それぐらい我慢するべきなのだ。

だからこれだけで怒る自分は器の小さい人間なんだ。

笑顔で受けなきゃいけない。

そう思わざるを得ないのです。

しかし心は正直なもので、その時は笑い過ごせても怒りがジリジリと溜まっていくのです。

「いじり下手」を誤魔化す人

世の中には相手を「いじる」のが上手な人がいます。

確かに相手をいじってはいるけど、そこに相手を軽んじる態度が一切見られない人です。

そして時には自分自身をいじり、周りを笑わせてくれます。

また、常にいじってくるわけではなく普段は相手を尊重した態度で接してくれる人。

そのような人たちは、踏み込んでよい限度や空気をキッチリと見極める才能があるのかもしれません。

しかし、一方であなたとそこまで仲良くもないのに対して同じいじりをしてくる。

また、付き合いが長くても相手が明らかに嫌がっているのにいじっている。

それに抵抗しようものならば。

「いじめじゃないからいいじゃん」

「愛されてるってことじゃん」

「周りもお前にやってるからいいじゃん」

と逆ギレされる人もいます。

そのような人たちに対して、ハッキリ言いましょう。

その人の「いじり」は得意ではないでしょう。

もっとハッキリ言ってしまいましょう。

コミュニケーションが得意ではないのです。

そのような自分の短所をあなたの弱い部分に甘えることで誤魔化しているにすぎません。

確かに、つい人のことを過剰にバカにしてしまう人の中には、悩んでいる人もいます。

(関連記事:見下してしまう)

その人は真剣に自分に向き合っている分、自分にも責任があると感じています。

心の中では、自分の短所を誤魔化していません。

しかし、そのような部分を意識すらしない人。

それは、自分のいじりの下手さ・コミュニケーション能力の低さを、何の葛藤もなくあなたの性格に甘えて誤魔化しているだけではないでしょうか。

お笑い芸人「ホーム・チーム」の檜山豊さんは、テレビ番組の前説(本番前にお客さんが笑いやすい雰囲気を作る仕事)で行う「客イジリ」をする中で以下のようなことを述べています。

”お客さんをいじる以上、そのいじられたお客さんすらも笑わせなければ「客イジリ」として成立しない。何故ならひとりでも不愉快なお客さんが客席にいると、その不愉快さが他のお客さんに伝染してしまい、笑いづらい空気になってしまうからだ。
それなので、いじられた人も笑わせる覚悟が無ければ、簡単にお客さんをいじってはいけないのだ。“

引用:素人が決して手を出してはいけない「イジリ」芸の本質「信頼関係」では許されない

「笑い」を生業にする方も「いじり」は慎重に行なっている。

それなのに笑いの素人である私たちが行う「いじり」など、扱うのが難しいのは当然ではないでしょうか。

それを下手な人が使えば「凶器」になるのは必然の結果です。

そもそも、お笑い芸人はお金をもらって「いじられて」います。

しかしあなたは一銭ももらっていません。

報酬が何もないのにただ凶器で傷つけられ、それを冗談と言われる。

それでもあなたは、自分のことを

「器が小さい」

と思いますか?

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