いじられて、いじられてついに…
いじられキャラを演じている方は、誰かと接するたびにいじられます。
最初は笑って見過ごしてみるも。
流石に会うたびにいじられる。
さすがに鬱陶しい。しつこい。
やめてほしいと頼んでも辞めてくれない。
そしてそれがずっと続き、堪忍袋の緒が切れついに…
「やめてよ!!!!!」
と大声で一言。
シーンとなる周囲。
今までで一番キレてしまった…。
いじられキャラで悩む方には一度は似たような経験があるかもしれません。
これで周囲がすんなり辞めてくれるのであれば解決でしょう。
ただ、なかなかそうはいかない場合もあります。
余計嫌われたり、無視されたり。
その結果、キレたことに後悔してしまう。
「ちょっとやりすぎたかな…」
そんな自分の行為を思い返し、自己嫌悪に陥ってしまうのです。
キレた後にやらない方がよいこと
いじられすぎてついにキレてしまった。
その時、やらない方がよいことがあります。
それは、後悔のあまり
いじった相手に謝ってしまう
ことです。
いじってきた人がいじっていた人に謝るわけではありません。
いじられていた人がいじってきた相手に謝ってしまうのです。
こういう話を、いじられキャラとは無縁の人に話してもなかなか理解されません。
「いやいや、だって悪いのはいじった相手じゃん。なんであなたが謝るの」
と。
ごもっともな意見です。
しかし、いじられキャラで悩んだ人の中には共感できる人もいるのではないでしょうか。
本来非はそっちであるはずのいじった相手に謝ってしまう理由。
それは
罪悪感があまりにも大きすぎて苦しい
からです。
相手にキレてしまった罪悪感が大きすぎて1人で処理できるレベルのものではないからです。
それはちょっとやそっとのものではありません。
例えると大きな大きな渦に飲み込まれてしまい溺れて抜け出せない感覚。
そんな状況で自分がいじられたことに対する苦しみを考えている隙はほとんどありません。
いち早くこの罪悪感を払拭したい。
相手が明らかに悪いのは頭ではわかっている。
でも、とにかく相手に謝って『楽になりたい』。
そのようなプロセスがあって結局相手に謝ってしまうのです。
そしていじった相手は「そうだお前が悪いんだ」と言い放ちあなたに偉そうな態度を取る。
結局いつも通りの関係に戻ってしまう。
こうして勇気を振り絞って謝ったことはほとんど無駄になってしまうのです。
理解されない「謝ってしまう」悩み
先ほどもいいましたが、世間一般の人にこの悩みを打ち明けてもなかなか理解できません。
むしろ、イライラされて説教されてしまう場合があります。
それは、その人たちは同じ状況に立たされた時、迷いなく相手のせいにして怒ることができるからです。
「自尊心」が一定以上育っている証拠と言えるでしょう。
つまり、いじられキャラである人は「自尊心」が育たずここまで来てしまった可能性があるということ。
それは子供時代、理不尽なことでも謝らされてきた経験をたくさんしてきたからかもしれません。
例えば、親や友人の中に
・とにかくこっちが謝らないと無視しつづける
・しかし、自分の非は決して認めない
このような人が当然のようにいた。
そのような環境がごくごく「当たり前」だったため、健全な怒りが育たなかったのかもしれません。
また、自己犠牲的な考え方が板についてしまっているため、基準がズレてしまった可能性もあります。
そのため、「抜け出せない罪悪感の渦」に巻き込まれてしまうのです。
一方で、世間一般の人はそのような渦に巻き込まれることはない。
そのような渦の存在すら知らないのです。
そんな人が巻き込まれていない人の話が理解ができないのは当然のこと。
もちろん、そのような人も悪意ではなく、相手を思ってあえてあなたに怒ってくれている人もいます。
しかし、どれだけ理解してくれているか、また理解しようとしてくれているかどうかは別です。
もし、あなたがそのような人に理解されず説教されてしまったとしても。
何も気に病む必要はありません。
あなたのことを思って言ってくれているのであれば、その気持ちだけを受け止めれば良いのです。
いじられ続けて腹が立つのは当然
いじられ続けたことで、つい強くキレてしまい後悔している…。
あなたはそんな悩みを抱えているかもしれません。
相手が悪い、でも私もキレすぎたかもしれない…。
私はそんな葛藤を無理に辞める必要はないと考えています。
しかし、下手に謝ったりすることはできるだけ避けた方がよいと思います。
なぜなら、それが最終的には自分の心を守ることに繋がるからです。
もちろん、別の要因として自分に明らかな非がある場合は、然るべき対応は必要かもしれません。
しかし、ただただ理由もなくいじられ続け、辞めてくれなかった。
そのことに腹が立つのは当然のことです。
また、キレる行為をしたということは、あなたの「心」が悲鳴をあげて限界のアラートが鳴ったということ。
あなたの本能があなたの「心」を守ってくれたのです。
そこを下手に謝ったりするということは、あなた自身を裏切る行為になってしまうのです。
もしキレたことで後悔してしまったのであれば、あなたの本能が起こした必死な訴えを尊重してあげてください。
そして、罪悪感に惑わされ相手に迎合してしまうのを防ぎましょう。
このようにして自分の身を守ることに成功すれば、あなたの中に強い「自尊心」が芽生え始めることでしょう。