いじられる=嫌われている?
ネットで「いじられキャラ」に関する記事や悩みを見てみると、
「好かれている」
「人気者」
という意見がたくさんあります。
以前の記事で、いじられキャラは
「愛され型」「嫌われ型」
に分けられるという話をしました。
「好かれている」「人気者」と呼ばれる人は「愛され型」に分類されます。
皆が知る例で言えば、お笑い芸人の出川さんのような人です。
世間では、いじられキャラというと「愛され型」をイメージする人が多い。
しかし、そんな意見を目にすると違和感が生じる方もおられるのではないでしょうか。
自分も「いじられキャラ」だと思うけど、「好かれている」というより「嫌われてる」という感じがする。
出川さんのような愛されているイメージよりかは、ただただ笑われているだけのような感じがする。
場合によっては、まるで使い捨てのサンドバッグのようにされているような気がする…。
「嫌われ型」のいじられキャラで悩む方はそんな思いを抱えています。
その一方で、こんな思いも抱えている人もいます。
いやいや、確かに扱いは悪いけど、そこまでひどいことはされていない。
いじめのように明らかな悪意をぶつけられているわけでもない。
普通に接してくれている時もある。
なので、自分が周りから好かれているのか嫌われているのか分からない。
どっちなんだろう…。
そんな「好かれているのか」「嫌われているのか」の迷路をグルグルと回り続けてしまうことがあるのです。
他人の心は分からない
私たち人間は、ついつい相手からどんな風に思われているか気にしてしまいます。
でも、実際好かれているか、嫌われているかは当人に直接聞いてみないと分からないですよね。
また、直接聞いたところでその人が本当のことを言っているとも限りません。
更に言えば、その人が抱えている思いを正しく自覚しているかも限りません。
嫌われているか好かれているかどうかが分からない以上、どれだけ考えてもそれは「想像」でしかありません。
もちろん、明らかな悪意を与えてくる人もいますから、それは「嫌われている」と断定する1つのボーダーラインになるでしょう。
しかし直接聞かなければ分からないことをどれだけ想像しても、真実には辿り着きません。
腹を割って話せる間柄であればともかく、いじる・いじられるという関係である以上、その質問すらいじりのネタにされまともに答えてくれないかもしれません。
結局、周囲があなたを嫌っているか好かれているかどうかは自分で判断せざるを得ないのではないでしょうか。
本当に周囲に好かれたいのか?
特に理由がなければ周りから嫌われたくないと思うのは自然のことです。
見下されることに悩む人は、特に人から嫌われる素質を同時に持っている人も多いです。
これを書いている私もそうですので、好かれたいという気持ちはよく分かります。
しかし、少し考えてみてください。
あなたは周りに好かれてどうしたいのでしょうか?
例えば、そのうちの1人に恋してるとか、もっと近付きたい、周囲に好かれなければダメだと思った。
そうであれば、好かれる努力をしてもよいと思います。
しかし、別にその人でなくてもあなたの人生が事足りるのであれば。
本当に周りに好かれる必要があるのか改めて考えて見るべきかもしれません。
見下される素質を持つ人、いじられキャラになりやすい人は繊細な心を持っている方が多いですよね。
なので人に少し嫌われるだけで傷ついてしまいがちです。
そのため、傷つかないように必要以上に周囲の目を気にしてしまう人も多いのではないでしょうか。
「でも、嫌われるより好かれている方がいいじゃん」
と思う方もおられるでしょう。
確かに周囲に嫌われているより、好かれていた方が毎日が安心ですよね。
嫌われていると、日々心が休まらない時もあるかもしれません。
でもそれは「好かれていたい」というよりかはただ「安心したい」だけなのです。
「安心」を得たいだけであればその人達である必要は一切ないのではないでしょうか。
誰にでもある好き嫌いの権利
もし周囲に好かれる理由が特に見つからないのであれば。
次はあなた自身にも周囲を好きになったり、嫌いになる権利があることに気づいてください。
もちろん、嫌う権利があるからといって周囲に態度に表す必要はありません。
態度に表してしまえば、更なるトラブルにつながってしまいます。
しかし、当たり前ですがいじられキャラにだって感情や思いを持つことは許されています。
人が感情を持つことを禁止する権利は誰にもありません。
また、その権利の強さはあなたと周囲で何も変わりません。
周りから好かれたい特別な理由がないこと。
自分にだって「好く」「嫌う」権利があるということ。
この2つに気づくと、あなたに「小さな自尊心」が芽生えはじめます。
それは「好かれている」「嫌われている」の迷路から抜け出すきっかけになるのではないでしょうか。
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