「はい、分かりました」と言ってしまう
聞き苦手の人は、周りから指示の理解を注視されていることが多いですよね。
そのため、指示をする人は指示をした最後に念入りに
「理解した?」
「分かった?」
と聞くことで指示間違いを防ぎます。
ここで
「はい、分かりました」
とつい言ってしまうのですが…。
これも本当に分かっていないときがあります。
通常、こういう悩みは指示する側(上司や先輩)が持っています。
・部下が分かったといったのに実は分かっていなかった。
・新人が理解していないのにヘラヘラしている。
質問サイトなどでは、そういった方が多く質問されているのが見受けられます。
しかし、つい「分かった」と言ってしまう本人もことごとく苦しんでいる場合も多いのです。
それは、生まれてこの方どこに行っても同じ問題に直面したから。
学校でも、バイトでも、家族でも。
そういった経験から、理解ができないと不安な感情でいっぱいになる。
むろん、こういった人の中には自覚していても一切反省しない人もいます。
また、簡単に他人のせいにしてしまう人もいます。
しかし、あなたは違う。
きっとこのことでずっと悩み、自分を責めておられるのではないでしょうか。
そんな苦しみに悩んでる中…
「分かった?」
「はい、分かりました!」
つい、そう言ってしまうのです。
分かったフリをしてしまう原因
ダメだと分かっていても、つい分かったフリをしてしまう。
なぜそんなことをしてしまうか。
まずは当たり前ですが、理解できなくて怒られるのが人一倍怖いからというものです。
更に聞き苦手さんは「もう1つの不安」を抱えています。
それは
「聞いたことも理解できるとは限らない」
という苦しみです。
聞き苦手さんは、分からないところがあった時、毎回身を切るかの覚悟で
「すいません、ここがわかりません」
と聞くことが多いと思います。
そして聞くときは相手の機嫌やタイミングを見計らう方も多いのではないでしょうか。
そんな慎重に慎重に、そして覚悟を決めてもう1度聞いてみた。
そして相手も呆れつつ説明してくれた。
にも関わらず。
理解できない…。
分からない…。
相手がイライラしながら「もう分かったよね?」というニュアンスで「分かった?」
「分かりました」という他ないのです。
ただ、この「身を切る思い」というのが周囲には中々伝わりません。
それは、基本的に多くの人は人の話を1回で理解できてしまう人が多いからです。
理解できなかったとしても長い期間のうちのほんの数回くらい。
そのため頻繁に理解できないことは能力不足でただ怠惰で甘えていると言われてしまう。
そのため、どうしても分かってもらえないことが多いのです。
分かったフリをしてしまうもう1つの原因
実は、それ以外にも分かったフリをしてしまう原因があります。
それは、プライドがガチガチに高いからです。
「悪口でも言っているのか?」と思われた方、少々お待ちください。
決してそんなつもりはございません。
世間では、プライドが高いと言うと悪いイメージが強いですよね。
しかし、これも分かったフリをしてしまう同様、
「プライドが高くて苦しんでいる」
方もおられます。
上述した「身を切る思い」というのも、単純に相手の機嫌を恐れているのはあるのですが、同時にその「プライド」が苦しくて聞けない場合も多いのです。
役に立たないと思われたくない。
理解ができないと思われたくない。
ダメな人間だと思われたくない。
すでに周りからは「優秀ではない」と思われていることを自覚していてもそうなってしまうのです。
それでも正直に言う方がマシ
聞き苦手で、何回言われても話が理解できない。
そしてプライドが邪魔をして「分かりました」といってしまう。
これを完全に防ぐのは難しいのかもしれません。
しかし、できるだけ早く分からなかったことを伝える方がまだマシではないかと聞き苦手である私は思います。
これが友達同士の雑談程度であれば適当に流せばよいでしょう。
しかし、仕事の場合だと分からないまま放置していたことが後々大きな問題のきっかけになってしまうことがあります。
私自身、そういう経験で苦労したことから、正直に言うようにしています。
もちろん、相手によっては1回聞き直しただけで怒鳴るような人もいるでしょう。
そういったどうしようもない場合は環境を変える方が優先したほうがよいでしょう。
しかし、聞き苦手という特性は、職を変えても同じ問題を繰り返してしまう可能性が高いですよね。
そのため、
「嫌だけど、後々分からないせいで問題が発生するよりはマシだな…」
そんな後ろ向きな思いでいいので、正直に分からないと伝えるのが最善なのだと思います。
そして、そんな頑張っている自分は必ずしっかりと労ってあげてくださいね。